ガンマ関数とは
ベータ分布やディリクレ分布の確率密度関数にΓ関数(ガンマ関数)が出てくる。 いったいこのガンマ関数は何をしているのか。
まず、ガンマ関数の概要を説明する。 ガンマ関数とは階乗の概念を複素数に拡張し、一般化したものだ。 「正の整数以外の階乗とは何だ?!」と思ってしまうが、広義積分することで複素数(もちろん実数も含む)も階乗可能になる。 ただし、筆者の使用用途では、正の実数以外の階乗を求めることはないので、ここでは複素数には踏み込まない。
ガンマ関数の定義
上の式はが正の整数以外の値を取る場合、下の式はが正の整数の値を取る場合である。 これらの関数でやなどの実数の階乗を求めることができる。
ちなみに0の階乗は1である。
なぜガンマ関数は階乗になるのか
次の動画を見ればわかるので、省略。
ガウス積分とは
ガウス積分とはガウス関数を実数全体で広義積分した、 のことである。
はガウス関数の原型に、、代入したものである。
ガウス関数をグラフにしてみると正規分布(ガウス分布)の形になる。ただし、厳密には形が似ているだけで、全体の面積(確率)は1になっていないので正規分布ではない。
は定数、は平均、は分散で、にを与えて、全体の面積を1に規格化することでおなじみの正規分布となる。
全体の面積を1に規格化したガウス関数は平均と分散の値によらず、実数全体の範囲で積分すると1になる。
参考
https://lecture.ecc.u-tokyo.ac.jp/~nkiyono/2006/miya-gamma.pdf