Machine Morning

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ガンマ関数とは

ベータ分布やディリクレ分布の確率密度関数にΓ関数(ガンマ関数)が出てくる。 いったいこのガンマ関数は何をしているのか。

まず、ガンマ関数の概要を説明する。 ガンマ関数とは階乗の概念を複素数に拡張し、一般化したものだ。 「正の整数以外の階乗とは何だ?!」と思ってしまうが、広義積分することで複素数(もちろん実数も含む)も階乗可能になる。 ただし、筆者の使用用途では、正の実数以外の階乗を求めることはないので、ここでは複素数には踏み込まない。

ガンマ関数の定義

 \Gamma \left( z\right) =\int ^{\infty }_{0}t^{z-1}e^{-t}dt

 \Gamma \left( z\right) =\left( z-1\right) !

上の式は zが正の整数以外の値を取る場合、下の式は zが正の整数の値を取る場合である。 これらの関数で 0 \dfrac {1}{2}などの実数の階乗を求めることができる。

ちなみに0の階乗は1である。

なぜガンマ関数は階乗になるのか

次の動画を見ればわかるので、省略。

youtu.be

ガウス積分とは

ガウス積分とはガウス関数 e^{-x^{2}}を実数全体で広義積分した、  \int ^{\infty }_{-\infty }e^{-x^{2}}dx=\sqrt {\pi } のことである。

 e^{-x^{2}}ガウス関数の原型 f\left( x\right) =ae^{-\dfrac {\left( x-b\right) ^{2}}{2c^{2}}} a = 1 b = 0 c = \dfrac{1}{\sqrt{2}}代入したものである。

ガウス関数 y = e^{-x^{2}}をグラフにしてみると正規分布ガウス分布)の形になる。ただし、厳密には形が似ているだけで、全体の面積(確率)は1になっていないので正規分布ではない。

 aは定数、 bは平均、 cは分散で、 a \dfrac {1}{\sqrt {2\pi \sigma ^{2}}}を与えて、全体の面積を1に規格化することでおなじみの正規分布となる。

全体の面積を1に規格化したガウス関数は平均と分散の値によらず、実数全体の範囲で積分すると1になる。

参考

https://lecture.ecc.u-tokyo.ac.jp/~nkiyono/2006/miya-gamma.pdf

確率・統計 (5) 正規分布